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海外旅行紀行・戯言日記

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カール・ライスター

カール・ライスターの演奏会に行ったのは1997年11月と随分前のこととなりました。彼の60才記念コンサートと言うことでライプチッヒ弦楽四重奏団との日本公演を行っていたのです。

場所は埼玉県松伏町の田園ホール・エローラと言う所でしたが、本当に田園の真ん中に建てられたホールでした。しかし、東京のホールとは違い愛好家が集まったと言う雰囲気があって演奏終了後、サイン会も行われましたので彼のサインをプログラム冊子の中にして貰えたのです。

演奏されたブラームスのクラリネット5重奏曲は素晴らしいものでした。耐え難いまでの侘びしさと諦観の念が感じられ、それでいて交響曲の様にがっしりとした5重奏曲を見事に演奏して呉れたのです。

カール・ライスターは1937年北ドイツのヴィルヘルムスハーフェン(Wilhelmshaven)に生まれ、ベルリン音楽大学卒業後東ベルリンに二年間いて、1959年ベルリンフィルの第一クラリネット奏者となり、1993年迄34年間その重職にありました。
1993年9月にベルリンのハンス・アイスラー音楽大学教授となってからは、もっと自由な演奏活動に専念しているようです。

昨日は名盤とされているOrfeo版のブラームス・クラリネット5重奏曲CDを聴いてみました。Vermeer四重奏団との演奏でしたが、渋さと侘びしさを見事に表現していました。
北ドイツの重厚な雰囲気に生まれ、子供の頃失語症に罹ってひたすらクラリネットを吹いていたと言う彼の経歴が、尚一層そうゆう気にさせるのかも知れません。


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